こんにちは!
児童精神科医、佐々木正美氏の著書、『始まりは愛着から 人を信じ、自分を信じる子どもに』を読みました。
「暮しの手帖」に連載された「母子の手帖」の原稿を編集しなおしたものらしく、軽くさらっと読めました。
雑誌の連載だからかもしれないけど、科学的根拠をもとに、というよりは、彼の長い臨床経験による経験談、という感じがしたけれど、たくさんのサンプルをもとに彼なりに判断したことなんだろうなぁと思うと説得力がありました。
ただ「昔はこうだった〜」「昔はこういうことができた」という論調が時々あって、「わかるよ、わかるけどそうじゃない今はどうしたらいいの〜」と思ってしまったわ。
私の母の世代はどんぴしゃだったんじゃないかな。
そしてその母に育てられた私も、読んでいて違和感がなかった。
「そうそう、お母さんはそうしてくれてたなぁ」と思いながら読んでおりました。
問題は、私がそれをできるかどうか。
これは、意識的にしていかないとだめだなぁと思いました。
いいお母さんになるって、難しいなぁ。
ここは気をつけなければ!と思ったことを、後々のために記録しておこうと思います。
『始まりは愛着から 人を信じ、自分を信じる子どもに』を読んで自分もこうしよう!と思ったこと
根拠のない自信をつけさせる
(P26〜)
子どもを育てるときにもっとも大切なことは、子どもの心の内に、生きていくために必要な「根拠のない自信」をたっぷりと作ってあげること
根拠のない自信とは、人が人として生きていくための根っこ、言葉をかえると「基本的信頼感)ベーシック・トラスト」のこと。
信じることができる人がいて初めて人は自分を信じて生きていくことができる。
人を信頼する感性や感覚がもっとも育つのは乳幼児期
自分でしたいことを自分でできないとき、誰かにそれをやってもらうと、その相手を信じる力が本当に育つ
乳幼児がお母さんやお父さんに対しておこなう、こうしてほしい、ああしてほしいという訴えを、可能なかぎり要求どおり聞きいれてあげることで、人を信じる力がしっかり身につき、豊かに人を信頼し、自分を信じていける子になる
根拠のある自信とは、勉強や稽古事やスポーツが得意でよくできる、という類の自信。
他と比べることができる自信。
ただし、根拠のある自信ばかりを育てられてきた子どもが、自分よりもっと優れてよくできる相手に出会うと、簡単に劣等感を覚えてしまいがち。
逆に自分より何かが劣っているように見える相手を見つけると、たちまち優越感を持ってしまう。
これが今深刻化しているいじめ問題の背景。
本当にいい子とは、親にうんと手をかけさせた子ども。
子どもにかけた多くの手が、「根拠のない自信」を育み、母親やまわりを信頼し、自分自身を信じる子どもになる原動力になる。
人間はどこかで全面的に受容される時期があればあるほど、安心して自立できる動物
人生のできるだけ早い時期にこの安心感、生きていくための自信を与えられることが大事
「赤ちゃんが泣いて訴えることに何千回も応えてやることが、その子が大きくなったとき、周囲の人との人間関係に喜びを見出す感情の基盤を育てることになる」
(ブルース・D・ペリー)
(P133〜)
人間関係が豊かだと子育てもうまくいく!
子育て中の母親にかぎらず、人間は誰も、日常生活で親しく心を許しあう知人や友人をもてば、子どもに対する感情だけでなく、ささいなことでカーッとなるような怒りが、その程度も頻度も確実に軽減する
子育ては人間関係を作っていくことであり、その人間関係は、夫婦にしろ親子にしろ、家庭のなかだけで成熟することはありません。
他社とぶつかりながらも、しっかりした人間関係を育むことが子育てには重要であり、親子関係の質を高めようと思ったら、まずは人間関係の量を増やすことが第一
これは耳が痛い話だった…!
友達たくさん!というタイプではないので、もう少し交友関係広げた方がいいかなぁと思いましたよ。
叱るときは自尊心を傷つけないよう、「やってしまったこと」についてだけ怒る
「悪いこと」をしたから叱るのであって、「悪い子」だから叱るのではない
もっとも気をつけなくてはいけないのは、子どもの自尊心を傷つけないこと。
自尊心が傷ついた子どもは、自己否定的になるだけでなく、同時に相手を否定し、軽んじるふるまいが多くなり、よい友だちが得られなくなってしまうから。
大人になる前提は子ども時代にやるべきことを経験すること!
子ども時代にやっておかなければならないことを全部すませてからでないと、しっかりした大人になることはできない
(阿久悠)
(P154〜)
母性と父性の違いを意識する
「子どもの言うことをや気持ちをよく聞いてやる」のが母性で、「こちらの言うことをよく聞く子にする」のが父性
男女関係なく、この両性の機能を持ち合わせている人がいるので、必ずしも母親が母性、父親が父性の部分を担う必要はない。
以上、『始まりは愛着から 人を信じ、自分を信じる子どもに』を読んで気をつけよう!と思ったことでした。
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