今年の夏に行った、那須の殺生石。
そこで、中国から日本に渡ってきた九尾の狐の伝説を知りました。
この狐、インドや中国を荒らして日本に来た後、
「玉藻の前」という美女に化けて、帝の寵愛を受けていました。
やがて帝を殺して、日本を乗っ取ろうとしてしまいます。
中国ドラマ《芈月传》を見ていたら、
なんとこの九尾の狐の話が出てきてびっくり!!
いろんなことにアンテナを張っていると、
一見関係ないことも、どんどん繋がっていくんだなぁと思った次第。
※以下画像は乐视TVより引用
楚王の妃 南后がもらった贈り物とは?
楚怀王のお妃である南后がもらった贈り物が、
その九尾の狐の伝説と関係しているのです。
その贈り物とは、白い女の人の形をした置物。
その置物の言い伝えとは…??
有通天之术的九尾天狐
すごい力をもつ九尾の狐がいた。
五十岁的狐 能化妇人
その狐は50歳になると女性に化け
百岁狐 能化美女
100歳になると美女に化ける。
千岁九尾天狐死后
1000歳になった狐は、死んだ後
其骨化为美女形状
その骨が美女の形になった。
晶莹jīng yíng细腻赛过玉石
それは、玉石よりもキラキラ輝き艶やかで
夜晚点亮 可让宫殿亮如白昼
夜になると宮殿を昼間のように明るく照らす。
但这还不是此物的绝妙之处
だがこれだけではない。
此物的绝妙之处在于
特筆すべきなのは、
一旦与烛火接触
一度ロウソクの炎に触れると
它便冉冉rǎn rǎn溢出yì chū甜香
だんだんと甘い香りを放ち出し
充斥chōng chì四周 经久不散
四方に広がり、しばらくしても消えない。
而这甜香更是世间绝无仅有之物
こんなに甘い香りは世界広しといえど他にはない。
最暖男女之情
そしてこれは、男女の愛をさらに深める。
夫である楚怀王と、早く子どもを授かりたかった南后は、
この贈り物をもらって、大喜びします。
狐=悪女?
男性をたぶらかして骨抜きにしてしまう女性のことを、中国語で狐狸精hú lí jīngといいます。
日本語でも女狐という表現がありますね。
狐は昔から化けて人を騙す、という言い伝えがあって、
それが男性を騙す悪い女性のようだ、ということで
そういう女性に対して「狐」という表現が使われるようになったそう。
昔は、女性は、男性に愛されて、子どもを産んでなんぼ、
それが人生の全て、というなんとも大変な時代…。
それしかない、という世界の中で、
男性に愛されない女性たちはきっとすごく悩んだだろうし、
自分の愛する男性が、他の女性にとられてしまうのを恐れ、恨んでいたのでしょう。
そういう時に男性からの寵愛を受けることができる、と言い伝えられている
この九尾の狐の置物は、妃にとっては何よりも嬉しい贈り物だったんだろうなぁ。
かつての女性たちに思いを馳せながら、
那須の殺生石を思い出しながら
ドラマを見ておりましたよ。
再见!
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