《甄嬛传》『宮廷の諍い女』を見ていて清の時代のファッションがとっても興味深かったです。
清の時代は1644年〜1912年。
▼ハマって一気に見た《甄嬛传》の記事はこちら。
ひときわ目をひいた、清の時代のファッションをご紹介します。
※以下、画像は乐视电视のキャプチャより引用。
清代の女性たちのネイル
ドラマに出て来る皇后や貴妃たちがしているこの金色のネイル▼
初めて見たのでびっくりしました。
清の時代よりずっと前から、身分の高い女性たちは爪を長く伸ばす習慣があったそうです。
身分が低く貧しい人たちは農作業などの肉体労働をする必要があって、爪をそんなに長くできない。
ということで、爪を長く伸ばせるというのは裕福な人の特権だったわけです。
通常半年以上も伸ばしっぱなしにすることが多かったのですが、途中で爪が割れてしまったりするために、清の時代から、爪を保護するために、このようなカバーを付けるようになったそう。
このカバーは中国語で“护甲” hù jiǎと呼びます。
护 hùは、保護の「護」の簡体字。中国語で爪のことは指甲 zhǐ jiǎと言います。爪を、守る、ということで护甲なのです。
適度に隙間もあいているので通気性も抜群らしい。夏でもムレないわけですな。
爪を守るという目的で作られたものですが、時間があって、オシャレと見栄をはるのが大好きな后宫(日本でいう大奥)の女性たち。
徐々にオシャレとしての意味も強く持つようになりました。
材料は金、银、玉、玳瑁(べっこう)、铜、珐琅(エナメル)などの高級材を使っていて、柄も凝ったものがたくさん作られるようになりました。
参考:百度より
ドラマの中でも皇后、貴妃あたりの身分の高い妃だけがつけていました。
そして身分が高ければ高いほど、長い…!
お金に余裕があって、オシャレな女性は、どの時代も爪を伸ばすのですね。
ジェルネイルも爪を守る役割も果たして、かつオシャレです。
私はきっちり切りそろえて洒落っ気ゼロ…マニキュアすら好きじゃない…(T_T)
女子力…!!笑
清代の女性はハイヒールを履いていた!?
ドラマの中で后宫にいる皇帝の妃たちが履いているこの靴…
地面につくのが真ん中だけ…!なんとも歩きにくそう…。
中国語で 旗鞋 qí xié というそうです。
“高底鞋”,“花盆底鞋”、“马蹄底鞋”とも呼ばれています。
一般的には5~10cm、高いものだと25cmほどのものもあるそうです。
(5cmヒールでも足疲れるのに25cmとか…(> <)。。ムリムリ)
蝶々などの刺繍がされていて、ヒールの部分も刺繍や串珠などで装飾されています。
もともと満族の女性たちが山で果物やキノコを採る時に、山で虫や蛇に噛まれないようにこのような高めの木の靴を履くようになり、そこから派生した、など諸説あるそうです。
参考:百度知道より
ずーっと昔に小説か何かで読んだのだけど、足をきつく縛って足を小さくする纏足は、とっても歩きにくい。そのふらふらと頼りなく歩く姿を見て男性は「か弱くて可愛らしい」「守ってあげたい」と思ったそうなのです。
(その他、歩いて遠くにいけないように、とか、家で座って内職をして家計を支えるため、とかいろんな説があります。)
この旗鞋もきっと同じようなからくりなのでしょう。
マリリンモンローが片足のハイヒールのヒールを少し切って、ちょっとバランスを崩した歩き方をしてセクシーさを演出した、という話に通じるものがあるなぁと思いました。
日本でも気合いを入れたいデートの時は高いヒールを履く、っていう女性、多いですよね。
不安定さが色気に繋がる、というわけです。なるほど。
私は中国のでこぼこ道ではスニーカー・ビーサンでガツガツ歩き!
ハイヒール…最近履いてないなぁ…。
色気…!!!笑
男性の髪型
この頭の前の部分を全部剃って、後の髪の毛で三つ編みをする髪型、清代の男性の特徴的な髪型です。
最初見た時、だ…ダサっ!!と思ってしまったけれど、イケメン(甄嬛传の果郡王▼)だとあまりそう感じないのでやっぱりイケメンって得だと思う。(?)
この後ろだけ髪を残して三つ編みをすることを、留辫 liú biàn と呼びます。
清は满族(満州族・女真人)が作った王朝。
この留辫は、満州族の習慣だそうです。
それまでの王朝を担っていた汉族(漢族)の風習では、男性は未成年のうちは頭を剃ってはいけない決まりで、大人も男女問わず髪の毛をお団子のようにして頭の上で結っていました。
が、満州族が新しい王朝を作ってからはこれを禁止。
みんな留辫にしなくてはいけない、という法律を作りました。
反対した人は死刑。
言葉だけでなくファッションの面でも民族間で大きく違ったんですね。
まとめ
いつの世も、おしゃれをしたい女心は変わらない。
そしてどの時代でも、ハイヒールや長いネイルなど、
おしゃれの方向性(美しいと思うもの)は多少似ているのではないかしら。
それから、自由に好きな格好ができる今の時代は本当に幸せなんだなぁ。
なんてドラマを見ながら考えていた次第。
いろんな時代のファッションを知れることも、時代劇ドラマの醍醐味です。
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それでは今日はこの辺で!
再见ヽ('∀`○)ノ♡
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