『頭のいい子にする最高の育て方』(はせがわわか) 子どもが勝手に勉強するようになるコミュニケーション、生活習慣、遊び、学習方法

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『頭のいい子にする最高の育て方』 育児

こんにちは!

『頭のいい子にする最高の育て方』という本を読みました!

筆者ははせがわわかさんという女性。

大手メーカーの研究員さんで、国内外で100件以上の特許を出願されてきた方。

長男さんを出産してから知育について研究されています。

さすが研究員さんだけあって、海外の研究文献も読み込んでいるので、科学的根拠がある育児のアドバイスがたくさんでした。

「頭のいい子にする」とありますが、勉強の仕方、というよりもそれ以前の、人として成長する上で大切なことを説いていて、勝手に勉強をしてくれるようなベースを作るお手伝いの仕方、という視点が良かったです。

 

ヒナを教育する上で覚えておきたいな、という内容をまとめておこうと思います。

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コミュニケーション

子どもの才能を見極める

・知性 遺伝的な要素と相性のよい環境で大きく花開く

 

パーソナリティに最も適した環境を子どもに与えることによって子どもの才能が最大になる。

パーソナリティ(個性)は遺伝するので、親が一番ラクなやり方が子どもにとっても一番ラクである。

 

遺伝と環境の相互作用には受動的、誘発的、能動的の3つの相関がある。

(by 慶應義塾大学 安藤寿康教授)

①受動的相関

遺伝的に似ている親が子どもの遺伝子に関係がある環境を与えやすい。

(例)社交性が高いパーソナリティを持った親は子どもを人が集まる場所に連れて行くことが苦ではない。

②誘発的相関

小さい頃に子供の才能が花開くとその才能を伸ばすためのよりよい環境が勝手にまわりに作られていく。

2017年の日本人プロ野球選手で、4月から6月生まれの選手は32%いるが、1月から3月生まれの選手は16%しかいない。

幼児期の1念の体格差は大きく、4月から6月生まれの子は上の学年の子と練習ができたり、選手に選ばれやすかったりする。

その時の経験が将来プロになるかどうかにまで関係する。

小さいうちから才能が開花すると恵まれた環境でさらに才能を伸ばせる。

③能動的相関

ある程度大きくなると自分の才能に合わせて自分で環境を作っていくようになる。

知性が高い子どもは自ら進んで本を読んだり大人に聞いたりして勝手に勉強していく。

愛情の注ぎ方

土台に人格と心がある。

幼い頃に100%親から作られる。

人格と心を幼児期にしっかり育てて初めて知力、体力への働きかけが効果を発揮する。

これがしっかりできていると、自分で勝手に伸ばしていける子になる。

 

アタッチメント理論

アタッチメントとは、

子どもが不安や恐怖などのネガティブな感情を持っているときに保護者とくっつくことで安心を取り戻そうとする本能。

 

アタッチメントによって不安がいつまでも解消されないと、ストレスホルモンを出す脳の回路が強化されてしまう。

ちょっとしたストレスで嫌な記憶がよみがえり、脳が活性化してさらにストレスホルモンを出すという悪循環に陥る。

その結果、学習能力が低下し、自分を抑える力や注意力も低下し、問題行動が多い子どもに育ちます。

子どものアタッチメントにきちんと対応してあげることが大事。

 

生まれてから4歳までの間、大脳辺縁系と呼ばれる脳の部分が急速に成長する。

大脳辺縁系はアタッチメントによって成長が加速する。

大脳辺縁系には記憶のカギを握る海馬がある。

海馬が「覚える!」と決めるかどうかは扁桃体に牛耳られている。

扁桃体がワクワクしている時、そばの海馬に働きかけて記憶力を高める。

子どもが大好きなことはよく覚えるのはこのロジック。

子どもが学習する時は、楽しんで取り組めるようにするのがポイント。

 

アタッチメントのポイント

自分自身がリラックスして、子供の安全基地になってあげる。

子どもが「自分はいつだって受け入れてもらえる」と思えることが大事。

 

注意

①先回り行動

子どもが助けを求めていないのに子どもの欲求を先回りして助けてしまうのはNG。

子どもが欲求を感じ、シグナルを出して初めて親が反応することが大事。

②ためし行動

4歳未満の子どもの無茶な欲求(イヤイヤ)は、大脳辺縁系がきちんと発達している証拠。

4歳までは上手に欲求を抑えられない。

4歳を過ぎた子がわざとお母さんを困らせて試す「ためし行動」は親の関心を引きたいだけ。

起こるのではなく、言葉で「あなたが大切」と伝えて親の愛情に対する不安を解消してあげること。

ご褒美

楽しいからやっていることにご褒美をあげるとそのこと自体への興味がなくなってしまう。

アンダーマイニング効果という。

スタンフォード大学マークレッパー博士の実験

お絵かきが好きな幼稚園児を3つのグループに分ける。

グループA:「上手に描けた子には『よくできましたで賞』をあげます」と言って賞状を見せ、お絵描きが終わってから賞状を渡した。

グループB:賞状のことは伝えずにお絵描きをし、お絵描きが終わってから賞状を渡した。

グループC:賞状のことは伝えずにお絵描きをし、お絵描きが終わってからも賞状を渡さなかった。

→グループBとグループCは自由時間にも熱心にお絵描きを楽しんだ。

 

ご褒美によって自分で決める自由度がなくなると発想力もなくなる。

「楽しくないからやりたくない」なら無理やりご褒美で釣るのではなく楽しくするにはどうしたらいいだろうと考えてみることが大切。

父親の大事な役割

幼児期に慢性的に夫婦喧嘩を見ると、小脳の灰白質(神経細胞が密集する部分)が明らかに減少する。

小脳は技術を習得したりするのに重要な働きをしている。

灰白質の減少は情動障害、総合失調症、自閉症の発症なども関連する。

 

母親は子どもにとっては「自分」と同じ存在。

父親は子どもにとって最初の「他人」。

お母さん=自分

お父さん=他人

子どもと社会との関係の望む姿が、お母さんとお父さんの関係。

お父さんとお母さんの関係から他人との基本的な接し方を覚えていく。

お母さんがお父さんを尊重することによって、他者を尊重するという意識、つまり社会性が育つ。

 

お母さん=自分、だから、お母さんとの関係は自己肯定感の基本となる。

お父さん=他人だから、一人の人間としてお父さんから認められたという喜びによってポジティブな考え方、積極性、主体性など他に向く健全な意識が育まれる。

 

自分が向上していく上で目指す最初の模範が初めて出会う「他人」のお父さん。

 

子どもにとってお母さんは安定、安心の象徴。

お父さんは冒険、非日常の象徴。

お父さんは子どもを主体的に自然に連れ出して遊ぶのが良い。

親がしてはいけないこと

マズローの5段階の欲求。

生理的欲求、安全欲求、社会的欲求、承認欲求、自己実現欲求。

4段階目の承認欲求までの(欠乏)欲求は「満たされないと困り、満たされればそれでおしまい」

自己実現欲求は満たされれば満たされるほど、もっとほしくなる。

自己実現欲求まで到達しないと、人間はもっと知りたい!と思わない。

他の子と比べて優劣をつけていると自己実現欲求が湧かない。

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生活習慣

睡眠

・眠ると記憶が定着し、不要な記憶は消去される。

・眠ると成長ホルモンが分泌される。

成長ホルモンは1歳から思春期までの骨や筋肉の成長に大切。

成長ホルモンの分泌が一日で最大になるのが眠ってからの3時間。

・眠ると運動能力が上がる。

運動能力は見た情報を脳が理解して体に命令し、その命令通りに体を動かす能力。

・眠ると発想力も上がる。

・理想の睡眠時間

1歳〜2歳:11〜14時間

3歳〜5歳:10〜13時間

・夜7児から翌朝7児までの睡眠時間が10時間程度確保できていることが大切。

・昼寝は4歳、遅くまで5歳までにはなくすのが良い。

・朝太陽の光を浴びてから14時間後に睡眠ホルモン「メラトニン」が作られる。

メラトニンが分泌されると手足から熱が放出されて、体温が下がり始める。

体温低下が眠気を誘う。

(眠気が限界に達した子どもの手足がポカポカなのはこのため)

寝ている間はメラトニンが分泌されるが、メラトニン作りのサポート物質(酵素)は暗い時にしか働かない。

朝太陽の光が入るとメラトニンの分泌が止まり目覚める。

寝付きやすくするために、寝る前の1時間は部屋を暗めにする。

寝る前のスマホは言語道断。

・風呂の温度は40℃以下がいい。

42℃以上は交感神経が活発に働いてしまう。

40℃以下は副交換神経が優位になるためリラックスできる。

食事

・タンパク質が大事!

成長ホルモン、ドーパミンやセロトニンなど感情をコントロールする物質を作るのもタンパク質。

良質なタンパク質をとること。

電子機器類との付き合い方

何も遊ぶものがない時に楽しく過ごせる力があるほど、幸せな一生を送れる。

この力は4歳までに育む必要がある。

スマホやゲーム機がない状態を楽しめるようになるべし。

アルコール依存症者や薬物依存症者に見られる脳の変質がゲーム依存症者にも認められる。

ゲーム依存症の人はドーパミン量が通常レベルになった時に極端に集中力が下がる。

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遊び

知性を育む遊びの種類

①想像遊び:イメージすること自体を楽しむ遊び。ふり遊び、ごっこ遊びなど。

②受容遊び:観たり聴いたりすることを楽しむ遊び。絵本の読み聞かせなど。

③機能遊び:体を使う遊び。走る、跳ぶなどの基本的な運動や石けり、自転車など。

④想像遊び:イメージを形にする遊び。お絵描き、積み木、砂場など。

頭のいい子の3つの能力

その1:抽象的思考力

具体的に目の前にないものを想像する力。

数字も文字も抽象的な記号。

この力が育つのが、1歳からのふり遊び(寝たふり、食べるふりなど)や、2歳からのごっこ遊び(ままごと、ヒーローごっこなど)の想像遊び。

絵本を読んでもらう受容遊びによって、よその誰かの経験を自分のモノにしていく行為は想像遊びよりもハイレベルな遊び。

お話から具体的なイメージを呼び起こす経験がこれから先の学びの基本になっていく。

その2:空間認知能力

見えないものをイメージし、それを頭の中で自由に操る能力。

空間認知能力が高い人は、頭の中で正しくイメージした上で、そのイメージをいろんな角度から多面的にとらえ、物事を論理的に考えることができる。

この力を伸ばすには、自分の経験した空間的な体験を頭の中で正しく再現する力を鍛える機能遊びが良い。

さらに見えないイメージを見える形にする力を鍛える想像遊びで発達する。

その3:楽しみを生み出す力

自分で楽しみを生み出す力。

成長とともに失われがちな力。

自分だけの楽しみを見つけられる場所こそ才能を活かせる場所。

物事の本質を見抜く抽象的思考力空間認知能力が高いほどこの力がある。

【抽象的思考力】+【空間認知能力】=【楽しみを生み出す力】

【抽象的思考力】=〈想像遊び〉+〈受容遊び〉

【空間認知能力】=〈機能遊び〉+〈想像遊び〉

創造遊び

・スクリブル期(1、2歳):なぐり描きを楽しむ時期

鉛筆、色鉛筆、マーカー、クレヨンなどの描画材料や質の大きさの違う紙を用意して子どもが十分になぐり描きができる環境を整える。

大人が誘導して描かせてはだめ。

・意味づけ期(2、3歳):円が描けるようになると、その内側をモノ、その周りを外とする概念が生まれる

「こっちからも車が来ましたープップー!」とお話を一緒に楽しむ。

・カタログ期(3、4歳):人や木、家などを描き始める。

構図は考えず思いついたものをカタログのように描き並べる。

子どもが何を創造しているのかを考え、その想像を膨らませてあげる。

絵の具で混色の面白さを教えてあげる。

・おぼえ描き期(4、5歳):一枚の絵が空間的に表現されるようになる。

自分の記憶にしたがって描く。

絵に苦手意識を持つようになったら、構図を問わないものの想像力で仕上げる方法を取り入れる。

(マーブリングや吹き流しなど)

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学習

モチベーションを高く行動するために必要なもの

①自己決定感

〜何を習うかは自分で決めたと思わせてあげる

②有能感

〜習い事は親が得意なこと、好きなことを選ぶ

(親が楽しくサポートすることができるから)

③受容感

〜習い事は家族全員で真剣に取り組む

(家族みんなが一丸となって自分の成長のために真剣に取り組んでる姿を見ると自分も頑張ろうと思えるようになるから)

 

 

以上、

『頭のいい子にする最高の育て方』を読んで学んだことでした!

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