石家庄の旅。
石家庄の市内から北に15kmほど行ったところにある正定县の寺廟群に行ってきました。
正定は1600年以上の歴史がある町。
古いお寺や城壁などが残っています。
三国時代の趙雲の出身地としても有名。
3年ほど我々夫婦がSkypeで中国語を習っている先生が石家庄に住んでいて、初めてリアルで会えることになったのだけど、待ち合わせしたのが正定寺廟群!
一緒にまわってもらえることになりました。
南関から城壁内に入る
滴滴で城壁の近くに来ました。
南関から入ります。
あいにく雨が降っていて空が白い。
朝一は人が少なくてよかったです。
▼城壁の間も歩けます。
南城門(長楽門)
▼南の門。長楽門とも呼ばれています。
明代に築かれた城門。
▼城壁の上に登れます。
▼城壁を登って見えるのは駐車場(笑)と、奥に見える塔は広恵寺の華塔です。。
正定县は昔习近平さんが15年ほど役人として努めていたところらしく、だからか(?)観光地として整えられている方だそうです。
さて、お寺をまわっていきます。
広恵寺
まずは長楽門に一番近い、広恵寺へ。
8世紀末から9世紀初めにかけて建立された寺院。
▼この立派な塔の名前は「華塔」。「多宝塔」とも呼ばれています。
レンガでできています。
4層8角(31.5メートル)のメイン部分、四隅にある6角形の小さな塔でできています。
・住所:正定县广惠路
・営業時間:8:30~17:30
臨済寺
広恵寺よりちょっと北東にあるお寺。
540年(!)に建てられたお寺。
唐代末期には義玄がここで臨済宗を興し、鎌倉時代に日本に伝わりました。
全国重点文物保護単位に認定されています。
私たちが行った8月中旬は、中元節(中国のお盆みたいな感じ)で、たくさんの人が持参の経本を持ってお経を唱えていました。
若い人もけっこういましたよ。
・住所:正定县临济路
・電話番号:8801-6823
・営業時間:7:00~6:30
・入場料:無料
開元寺
広恵寺から燕趙南大街を北に行くと、開元寺があります。
開元寺は540年に建てられました。
唐代の建築様式を備える鐘楼と須弥塔が残っています。
钟楼
唐の後期に作られた鐘楼。
面積は170平方メートル。
高さは14メートル。
中国に残る唯一の唐代の鐘楼だそうです。
1990年、鐘楼の一階にある井戸を掃除していた際「地宮」を発見。
装飾の美しい石の箱などが見つかり一級文物として保管されています。
须弥塔
须弥塔は636年に建てられた塔。
現地にあった説明によると高さは42.5メートル。
(地球の歩き方には39.5メートルって書いてあったけど…)
外観は西安の大雁塔に似ています。
明、清の時代に大きな改修がありましたが、唐の建築様式が保たれています。
2005年に修復をした際、金銀器、玉器、銅器、シルク、絹、経本などが1000以上発見されました。
赑屃
▼大きな石の像が…!
この大きな石の像は赑屃 bì xìと言って、巨大な石碑を背負った亀のような伝説上の動物。
中国語の先生曰く、言い伝えで龍には9匹の子どもがいて、これはそのうちの1匹だそうです。
子どもと言っても、見てわかる通り龍とは全然似ていません。むしろ亀(笑)
龍の9匹の子どもたちは全員姿形が異なります。
中国語の成語に “龙生九子”というのがあって、意味は「血の繋がった兄弟姉妹でも性格や嗜好が異なること」です。
この成語はこの龍の言い伝えからきているのですね。
・住所:正定县燕趙南大街109号
・営業時間:8:30~17:30
・入場料:10元
文庙
五代十国期(10世紀中期頃)に建てられた文廟。
・住所:正定县育才街
・営業時間:8:30~17:30
・入場料:15元
天寧寺
9世紀後半に建てられた寺院。
高さ41メートルの木塔、凌霄塔(りょうしょうとう、líng xiāo tǎ)が立派。
・住所:正定县天宁街
・営業時間:8:30~17:30
・入場料:5元
隆興寺
586年(隋)に建てられたお寺。
当時は龍蔵寺と呼ばれていましたが、1710年(清)に名前を隆興寺に変更。
▲真ん中にある白い石器は石香炉。
宋の時代の彫刻がほどこされています。
高さ1.4メートル。
周りには刀などの武器を持った12の神が彫られています。
转轮藏
北宋時代につくられた2階建ての楼閣、转轮藏阁内にあります。
转轮藏はくるっと回すことができて、経書を保管できる倉庫のようなもの。
南朝梁善慧大士(497-569)が作りました。
仏教では回ることでお経を読むのと同じ効果があるとされているため、このようなものがたくさん作られたそうですが、残っているものはとても少ないそうです。
この转轮藏は中国で、もっとも古い转轮藏と言われています。
▼そういえばチベットでもくるくるまわりながら、マニ車をまわしながらお経を唱えている人がいました。
千手観音像
▼971年につくられた高さ21.3メートルの千手観音像。
とても大きいので近くに行って上を向かないと観音様の顔が見られません。
毗卢殿
明の万历時代(1573-1620年)に建てられました。
もともとは1959年建てられた、崇因寺(正定八大寺院のひとつ)の主殿があった場所。
青い瓦で覆われていて美しいです。
清の乾隆帝自身が書いた”毗卢佛殿”という額縁も見どころ。
・住所:正定县中山东路109号
・営業時間:8:30~17:30
・入場料:50元
唐の時代のお寺や城壁がこんなに残っているのは、本当に稀で貴重だなぁと思います。
北京からも近いので、ぜひ訪れてみてください♪
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