10月に、日本から遊びに来てくれた友達と、天壇公園に行きました。
天壇公園は2009年に家族で北京旅行をした時に行ったことがあったのだけれど、
(まさか自分が北京に住むとは夢にも思っていなかったあの頃…遠い目)
その時はツアーガイドさんに連れられて、だったのであまり記憶にありませんでした。
調べてみると、面白いポイント盛りだくさん!でした。
天壇公園
1420年、明の永楽帝が建立。
皇帝が天を祭るための儀式を執り行う場所。
毎年冬至に豊作を祈る儀式を行い、雨が少ない年は雨乞いを行いました。
皇帝が天と交信をするために、古代中国の宇宙観に基づいて造られた“聖地”なんですね。
ドラマに出てくる天壇=天坛
清時代のドラマでもよく出てきます。
▼これは《甄嬛传》の1シーン。
「皇帝と皇后は天壇に雨が降るよう祈りに行くつもりだ」というセリフ。
▼これも《甄嬛传》。
「私(皇帝)と皇后は天壇に、天を祭る儀式(祭祀之礼 jì sì zhī lǐ)をしに行く」というセリフ。
今では公園として地元中国人・観光客の憩いの場に
天壇公園は、1998年にユネスコの世界遺産に登録。
面積は273万平方メートルで、東京ドーム58個分。
とっても歩くのでスニーカーがおすすめです。
▼チケット売り場
園内に入ります!
▼めずらしくとってもいいお天気、お空気で(笑)、歩いていて気持ち良かったです。
▼おじいちゃん、おばあちゃんたちが園内でトランプしていました。
私が好きな、 #中国あるある の景色のひとつです。
祈年殿
1420年創設。正月の上辛(最初の辛の日)に皇帝が五穀豊穣を祈った場所。
祈谷壇(祈年殿)は三層の漢白玉石の台座の上に建つ円形の建物。有名な円形の三層からなる屋根は青い瑠璃瓦葺きになっていますが、明の時代には上から青、黄、緑になっていたといいます。天を象徴する青に統一されたのは清朝1751年。
内部は区切りがなく、中心に四季を表す模様の描かれた柱が4本、その周りに12ヶ月を表す12本の朱塗りの柱が、その更に外側に時刻を表す12本の柱が立っています。中間と外側の柱の合計24本という数字は、一年を意味する二十四節気を意味し、柱の総合系28本は天の28の星座を意味しています。三層構造は下から民、皇帝、天帝を表すと言われています。
中央の御座には神の位牌を、東側は皇帝の先祖の位牌を置き、西側は皇帝の休憩所として使われたそう。
圜丘壇
1530年創設。いにしえの皇帝が毎年の冬至にここで天と交信した、天壇公園でもっとも重要な場所。皇帝は天に一年の報告を行い、豊作を祈り、雨の少ない年は雨乞いをしました。
一番外側は正方形の壁で囲まれ、その内側に円形の壁があり、中央に漢白玉石(真っ白な大理石)でできた円形の壇があります。壇の周囲には4つの天門があり、それぞれ成貞門(北)、昭享門(南)、広利門(西)、泰元門(東)と呼ばれています。壇は三段構造になっていて、上から天上界、人間界、地獄界を表します。最上段の中心にある天心石は天の声が聞こえるとされる場所で、皇帝はここで五穀豊穣を願いながら天と言葉を交わしました。
中国では古代、現代でいう奇数を“天数”と呼び、9は天数の中で最大であるので、壇の敷石の数や欄干はすべて9の倍数になっています。実際、天心石を囲む敷石の数を数えてみると、1周目が9枚、1周目が18枚、9周目が81枚……というふうに増えていく。欄干も下段が180本、中層108本、上層72本と見事に9の倍数です。
青い空と白い漢白玉石(大理石)のコントラストがとっても綺麗。
皇穹宇
1530年創設。圜丘壇の北側に位置。皇穹宇は祈年殿のミニチュア版といった丸い建物で、圜丘壇で祭事を行うための天の神や、歴代皇帝の位牌をふだん安置しておくところ。建物は16本の柱で支えられていて、天井には金竜藻井という美しい装飾画が施されています。
回音壁
▼皇穹宇で有名なのは回音壁!
「回」huí というのは中国語で戻ってくる、という意味。
回音壁はつまり、音が戻ってくる壁、です。
▼この壁に向かって大きな声を出すと、反対側の壁にいる人に声が聞こえる、というもの。けっこう距離あります。
私たちも恥ずかしさをこらえて、おっきな声でお互いの名前を呼びあったけど
デフォルトで声がでかい中国人さんの叫び声に負けて
全く聞こえませんでした(笑)
あんなに友達の名前を大声で叫んだの、人生で初めてかも(笑)
皇穹宇に登ってみました。
▼ここから下を見ると、壁に向かって叫んでいる人たくさんで見ていて愉快です(笑)
▼金竜藻井という装飾画だそうです。
三音石
皇穹宇の目の前にあるこの三音石。
▼1枚目の石の上で手を1回叩くとこだまが1回、
2枚目で1回叩くと2回、3枚目で叩くと3回聞こえるそうです。
これも回音壁の原理なんだそう。
私たちが手を叩いて試していたら、たくさんの中国人さんが寄ってきてみんなやりだしました(笑)
中国人さんとみんなで、あれーできないねぇ、あ、今のそうかな?みたいな会話を、言葉なし、ジェスチャーのみでしていました(笑)
3枚目の石の上で、手のひらを開いて思いっきり叩いて大きな音を出すと、ぼわわわーんと音が膨張している感じに聞こえました。
果たしてこれが正解だったのかはわかりませんが、神秘的で、楽しかったです。
九龍柏
皇穹宇の近くにあるこの木。
9匹の龍がいるように見えることから九龍柏と呼ばれています。
樹齢500年を越えると言われているそうです。
七星石
ネットで調べていた時に、見どころのひとつとあった七星石を見ようと、園内北東を歩いていました。
歩いても歩いてもなかなか現れず…道間違えたかなぁと思っていたら
人だかりが!
きっとあそこに違いない!と思って近づいたら…
そこは
おじさま、おばさまのお見合い所でした。
!!!
音楽をかけて男女ペアで踊っているおじさまおばさまたち。
そして、「私は〇歳、息子が1人。人生の伴侶を探しています」というような紙を持って立っています。
▼地面にもたくさんの紙が置いてある!!電話番号も。こ、個人情報だだ洩れ…
ドラマでよく主人公のお母さん世代(50歳~)が、「公園でいい人見つけたのよ~」
と言っているシーンを見るけれど、本当に見られるとは!とちょっと感動しました。
ちょっと離れた所では、自分の息子、娘の結婚相手を探している親御さんたちも。
▼河北省の男性、北京大の院卒で、アリババで働いている35歳。
友達と、紙を一生懸命読んでいたら、そこにいたおじちゃんに
「あんたらくらいの年齢がいいな!」みたいなこと言われました。
急いで逃げたよね(笑)
そんなこんなしていたらようやく七星石にたどり着いた!
けっこう東の端っこにありました。
先ほどのお見合いゾーンとうってかわって、人っ子一人いませんでした(笑)
明代、ある道士が広く空いた敷地を見て嘉靖皇帝に不安定さを説き、皇帝が七星石を置かせたと伝わっています。当初は名前通り7つの石が置かれていましたが、清の乾隆帝が支配民族である満州族が中国に加わり、一つの国となったという意味を込めて、満州族発展の地である東北の位置に小さめの石を一つ配したとされます。現在、石は全部で8つですが、東北にある一つだけ他よりも小ぶりな石となっています。
北京は歴史的に見るものがたくさんあって楽しいです。
もっともっと歴史を勉強して、あちこちまわりたいな。
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2017年10月からチケット販売は全てネットになりました。
外国人は専用窓口があるのでそこで買います。
以上です。
再见!
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