日本で話題になったドラマ、「東京女子図鑑」の北京版、《北京女子图鉴》を見始めました。
《北京女子图鉴》、人民网でもニュースになっていました。▼
『「東京女子図鑑」の中国版「北京女子図鑑」が製作中 現代女性の姿を描く』
《上海女子图鉴》も今後放送予定!
「東京女子図鑑」は見たことないので比べられないのだけど、なかなかおもしろいです。
成都出身の女性が、都会に憧れて北京に出てきた10年前の2008年から今までを振り返る、という内容。
5話(設定は2009年)まで見終わりました。
動画アプリ优酷で見られるので、中国在住者、特に北京在住者のみなさまにぜひ見ていただきたい!
(一般的な中国ドラマと違って、1話30分と短めなので隙間時間に見やすいのが助かります。裏事情がわかる、最後の「番外小劇場」も見てください!)
「北京女子図鑑」を楽しむポイント
ポイントその1:北京の街が出てくる!
北京に住んでいた人や今住んでる人は特に、「おおここ知ってるーーー!!」という場所がたくさん出てくるので、見ていて楽しいです。
▼北京西站
以下画像引用:优酷より
主人公の陳可が故郷の成都から電車で北京に来た時の場面。
蘭州や西安に行った時、北京西駅から乗りました。
▼この天井は世貿天階!
▼職場のボスが、部下へのねぎらいで奢る、というシーン。
东北菜のお店と言っていて、この椅子は…粗粮人家だー!
▼「三里屯の3.3商场で友達とショッピングしてるよ〜」というシーン。
3.3のカフェBerry Beansはフォトジェニックでおすすめですよ。
▼同じく三里屯の工体(工人体育场)
故郷から出てきた主人公が、北京に住んでいる友達に連れられて初めて三里屯(工体)に夜遊びしに行くシーン。
主人公陳可(以下 可):工体是个什么地方?(工体ってどんなところ?)
友達(以下 友):相当于香港的兰桂坊,纽约的曼哈顿,就是北京的不夜城。
(香港のランカイフォンとか、ニューヨークのマンハッタンみたいなとこ。北京の不夜城だよ。)
那大大小小的酒吧一堆一堆的每天晚上都爆满。
(あそこらへんたくさんバーあるけど、毎日夜超満員なんだから!)
一般像我们会有一些固定的朋友在一块儿聚,然后朋友再带来新的朋友认识。
(仲いい友達と会って、その友達が新しい友だち連れてきてたりしてまた新しく友達になっていく。)
通常都是在周末聚会。(だいたい週末に集まるかな。)
大家AA制。(みんな割り勘で。)
可:咱们去了要干嘛呀?(行って何するの?)
友:就蹦迪喽,喝酒,闲聊呗。(踊ったり、お酒飲んだり、おしゃべりしたり。)
日本人同士だと三里屯は「大使館があって外人たくさん住んでるから北京の六本木みたいなところだよ〜」なんて説明したりしますが、中国人さんはこういう風に説明するんだなぁなんて思いながら見ていました。(六本木もこんな風に説明つくかも。とすると差不多だね!)
▼三里屯、美味しいお店がたくさんあります。クリスマスのイルミネーションも綺麗でした。
他にも私が知らないだけで色んな身近な場所が出てるんだろうなぁ。
ポイントその2:北京人の文化が垣間見える
手伝うには直接的なメリットが必要!?
大口クライアントとのコネをもつ女性VSやり手の若い男性という派閥争いが起きます。
主人公が派閥とは関係なく同僚を手伝ったりすると、別の同僚に、「なんで助けたりするの?彼はあなたにプレゼントあげたりしたの?お給料上げてあげるって言われたの?」と聞きます。
つまり、中国では部署関係なく手伝ってもらったり、味方になって欲しい時は、プレゼントやお金をあげたり昇給をほのめかすことが常識になっている、ということ。
ふとした会話に、価値観が滲み出ます。
▼中国人さんに頑張ってもらうには、直接的なメリットを与える方が効果があるのは、私も実感としてあります。
偽の写真を使って仮病がばれないようにする。
ある理由で会社に行きたくない主人公は、仮病を使って会社を休みます。信憑性を持たせるために、他の会社の人事部で働いている友達に、点滴を打っている写真をもらって(人事部にはそういう写真が大量にあるそう!)、それを会社に提出した、というシーンがありました。
中国で働く日本人のみなさん。点滴の写真が送られてきても完全に信じちゃいけませんよ!(笑)(あからさまに疑うのもまずいけどネ。)
北京では、他人のことはほとんど知らない。
これは北京に限らずどこでも、都会ならあるあるかと思いますが、周りの人のこと、ほとんど知らなかったりします。
中国語では、「其实在北京啊,除了你自己,谁也不知道谁几斤几两」と言っていました。
あの人が持ってるカバンが本物か偽物か、何を思って生活してるか、ほんとのところは周りの人は知るよしもないよね、ということ。
初対面の人にお給料いくらか聞くような人種でも、こんな風に思っているというのは新鮮でした。
ポイントその3:みんな通ってきた道!共感ポイント多数。
あぁ、わかるぅぅぅ!!!というシーンがたくさんあって共感の嵐でした。
さすが東京女子図鑑監修や!
・就活で何社にも断られて自信喪失する
・夢いっぱいの志望理由&希望給与から現実的なそれに変わる
・社会に出たばかりで世渡りの仕方がわからない
・相手を立てる、ということを知らない
・経験豊富な年上の男性(実は既婚)に優しくされて好意を持たれていると勘違いする
・慣れてきてセクハラをかわせるようになる
・彼氏と描く未来にズレが生じる
・彼氏懇親のサプライズに引く(期待値を大幅に下回る)
などなど。
住んでる街や文化、言葉は違うけど、みんな同じような道を通って大人になっていくんだなぁ。
北京女子にとっての北京
外国人として北京に住む私にとっても響いたのは3話に出てきたこのセリフ。
北京市一个能创造奇迹的地方
北京は奇跡を起こせる場所。
你要真想过的特别舒服,那你何必来北京呢,对不对?
ただ快適に過ごしたいなら、わざわざ北京に来る必要ないでしょ?
你要知道我们是外地人
外から来た者として意識しなくちゃいけないのは、
你要想在北京立足的话,你就是要付出比别人更多的代价才行
もし北京でちゃんと生きたいなら、他の人より頑張らなくちゃいけないということ。
就有一个声音在提醒着我。你别占着茅坑不拉屎,你得赶紧让自己优秀起来,你要让自己有价值才可以。
ぼーっと突っ立ってちゃだめ、優秀になって、自分の価値を高めるのよ。
北京は、多くの他の大都市がそうであるように、北京出身の人だけじゃなくてたくさんの外地人(他都市出身の人)がいます。
もちろん厳しい社会、北京出身の人も大変だけれど、もともとの生活ベースがない外地人の人たちは最初特に苦労しているはず。
それでも歯を食いしばって北京で戦っている中国人さんたちにハグしたくなりましたよ。(←ちょっとアブナイ。)
外国人の私も、気持ちわかる!ということもたくさんあって。
励まされました。
彼女たちのように、もっと豊かになりたい、成功したい、という超ポジティブなエネルギーをもらいながら、私も頑張りますね。
P.S. ドラマの続き、楽しみ。
また思ったことがあったら感想書きます!
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