6月から始まった《楚乔传》を見ています。
中国ドラマは中国語のリスニングのために見ているので、
今まで意識的に(台湾・香港ではなく)大陸の、現代ドラマを見てきました。
が、最近面白いドラマを見つけられていないのと、だいぶ聞き取れるようになってきて現代ドラマに飽きつつあり…。
中国語の先生が、「赵丽颖が好きだから、今、楚乔传見てるよー」と言っていたので、どんなもんだろうと見てみることにしました。
赵丽颖は、日本で放映されたものでいうと《杉杉来了》邦題「お昼12時のシンデレラ」のヒロインを演じていた女優さんです。
《楚乔传》
《楚乔传》。英語タイトルは”Princess Agents”。
時代劇です。
日本の時代劇は小さい頃から好きだけれど、
中国のは初めて!
(時代劇といっても史実に基づいてるものは数少ないようです。
中国人曰く、楚乔传も娯楽ように作られたもの、だそう。)
日本の時代劇と同じで、昔の言葉を使っているので慣れるまでは難しかったけれど、わからない部分はすっ飛ばして見ていると、だんだんわかってきます。
次第に昔国語で習った漢文を読んでいる気分に。
そうかあの時習った漢文はこんな感じで実際に使われてたんだと、
10年以上の時を経て初めて腹に落ちた次第。あの時は漢文古文が苦手だった私。
でも、
今思うと。
日本人に生まれて、良かったっ!
《楚乔传》のあらすじ
まだ全部見終わっていない(放送も終わってない)ので、
わからないことだらけですが、簡単なあらすじをば。
戦乱の世。
奴隷の楚乔(chŭ qiáo)は貴族の遊びである人狩り(女性の奴隷を獲物として殺すゲーム。残酷すぎて悪趣味…!)の獲物として都に連れてこられる。
奴隷たちは狼と一緒に放たれ、貴族の矢にも狙われ、逃げ回る。
楚乔は昔の記憶を一切失っているが、実は幼い頃から鍛えられており武道の達人である。
次々と他の奴隷たちが貴族や狼に殺されていく中、楚乔は一人だけ生き残る。
実はこの人狩りに参加していた貴族の宇文玥や燕洵は、気になった楚乔をこっそり助けていた。
同じく奴隷である楚乔の兄や姉は罪もないのに、
貴族である宇文玥・宇文怀の家で、それぞれ殺されてしまう。
楚乔は宇文府一族に仇をとることを決める。
宇文玥に近づくため、宇文玥が自分の身の回りのお世話をする奴隷を募集する試験に楚乔も参加する。
奴隷のため今まできちんとした教育を受けたことはなかったが、
機転を利かせ、見事合格し、宇文玥の世話係となる。
ところが宇文玥は楚乔を、世話係としてではなく、スパイとして訓練し育て始める。
頃合いを見て宇文玥殺すつもりだった楚乔も次第に彼を信頼し始める。
イケメンたち
イケメン貴族がたくさん出てきて、
なぜかみんな奴隷である楚乔を好きになります。
う、羨ましい…!
林更新演じる宇文玥
初めて見た役者さん!かっこいい…。
中国の大沢たかおです(私が勝手にそう呼んでるだけ)。
牛骏峰演じる元嵩
《微微一笑很倾城》に出てきてから目をつけていたイケメンくんです!
ああかわいい。
窦骁演じる燕洵
19話くらいから突然存在感が強くなってきます。
正直20話くらいまで微妙だなぁと思いながら見ていたのだけど(←暇か)、
20話以降の燕洵一家の悲劇に大号泣…。
それ以来燕洵がすごく好きになってしまったー!
これは恋レベル。
そして、ハマりました。
《楚乔传》を見た感想
中国ドラマあるあるかと思うのだけど、本当に最初は微妙なのですよ。
こんなに見てる私が言うのもなんだけれど、だいたい「は?何その設定!?」という違和感から始まります。
が、見ていくうちに(だいたい全ストーリーの半分くらいいくと)
突然ズボっとハマるタイミングがくるのです。
とっても続きが気になる!となり結局最後まで見てしまうわけです…。
ということで、楚乔传、毎日更新されるのを楽しみに追いかけております。
(現在40話/58話 2017/8/4追記 全67話)
中国時代劇を見る時に覚えておくとわかりやすい単語
HSK対策の勉強をしていた時に覚えたけれど3年たってしまってほぼ記憶がなくなっていた、文語。
ちょっとずつ思い出しながら、頭の中で現代中国語に訳して見ていました。
副詞編
- 便 biàn =就。 例) 便是=就是
- 岂 qǐ =怎么。 反问句でよく出てきます。
- 若 ruò=如果「もし」
- 方 fāng=才
- 莫 mò=没, 别
- 尚 shàng=未「まだ」,更「さらに」
- 切 qiè=绝对。 例) 切勿迟延
- 不必=不用「〜する必要はない」これも現代中国語の书面语。
- 何必=「なぜ〜するのか?必要ないだろう」反问句で使います。
- 自然=当然
形容詞編
- 宜 yí=好
- 妥当 tuŏ dang=合适。日本語と一緒ですね。
代/名詞編
- 何 hé =什么。日本語と一緒ですね。 例1) 为何=为什么 例2)成何体统=「どういうことだ?」←よく出てきます。
- 此 cǐ=这 日本語の「これ」例)此处=这里
- 干系=关系 例)脱不了干系=「逃れられない、関係がないと言えない」
- 江山社稷 jiāng shān shè jì=「国」「政治」
- 朕 zhèn=皇帝の一人称
- 臣妾 chén qiè=皇后の(目上の皇帝に対する)一人称
- 儿臣=皇帝の息子/娘の(皇帝に対する)一人称
- 属下=部下の一人称
- 奴婢 nú bì=「奴隷」
- 爹 diē=爸「お父さん」
- 娘 niáng=妈「お母さん」 例)目下の者が王家の妃など位の高い女性に対して呼ぶ時 娘娘niángniáng 出てくる度、ニャンニャンって可愛いなぁと思う(笑)
※中国の時代劇は、自分の意見を言う時も必ず主語を入れます。
「朕觉得〜」、「儿臣以为〜」、「属下明白〜」などなど。現代ドラマと違うなぁ。
動詞編
- 诺 nuò=(目上の人に)「かしこまりました」最近夫に対して「诺」って使うのハマっててウザがられてる。
- 以为 yǐ wéi ※現代中国語の以为の意味ではなく、觉得に近い。ただし目下の者が(控えめに)目上の人に提案する時・意見を言う時に使っているようです。
- 漫 màn ※形容詞の慢ではなく待て、止まれ、の意味。 例)慢着 「待ちなさい」
- 招 zhāo=悪いことをしたと「白状する」「罪を認める」 例)他招了吗?「奴は吐いたか?」
- 容=让
- 三思 sān sī=「考え直す」「熟考する」目下の人が目上の人に「お考え直しください」という時によく使っている気がします。
- 息怒 xī nù=「怒りを沈める」
- 起驾 qǐ jià=「皇帝ご出発です」という意味で側近の家臣が言います。別の場所に移る時は移驾
- 免礼 miǎn lǐ=堅苦しい礼儀はしなくて良いという意味。「くるしゅうない」
- 平身 píng shēn=同上。「おもてを上げよ」
- 想必 xiǎng bì=「おそらく〜だろう」よく出てきます。书面语ですが現代中国語でも使いますね。
- 動+过=「〜致します」※〜したことがある、の过ではない。 例)见过(「お目にかかります」)谢过(「感謝致します」)
こういう単語を頭の中で現代中国語に変換しながら見てると意味がわかります。
ドラマだけではなくて新聞なんかでも使われているので、覚えておくと便利です!
また思い出したら書き足します!
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