富山県の五箇山に行った日、たまたまこきりこ祭りをやっていました。
せっかくなので行ってみました。
こきりこ祭り
こきりこ祭りの開催日
こきりこ祭りは毎年9月25日と26日に行っているお祭り。
2018年は25日は火曜日、26日は水曜日でした。
こきりこ祭りの場所は白山宮近くのこきりこ館
村上家の近くにある白山宮の近くにあるこきりこ館がこきりこ祭りのこきりこ踊りの会場です。
▼白山宮
お宮の前にはで店が4店ありました!
▼こきりこ館
こきりこ祭りスケジュール
2018年のスケジュールです。
9月25日
正午~奉納こきりこ踊り特別披露、こきりこ輪踊り
14:00~五箇山民謡の競演会 ※有料席あり
15:00~こきりこ踊り指導
19:00~・舞台競演会 ※有料席あり
小谷麦屋節保存会、越中五箇山民謡保存会、越中五箇山麦屋節保存会、越中五箇山こきりこ唄保存会
・こきりこ総踊り
9月26日
正午~奉納こきりこ踊り特別披露、こきりこ輪踊り
14:00~五箇山民謡の競演会 ※有料席あり
15:00~こきりこ踊り指導
17:00~奉納獅子舞
17:30~白山宮参拝
18:00~奉納こきりこ踊り
19:00~・舞台競演会 ※有料席あり
小谷麦屋節保存会、越中五箇山民謡保存会、越中五箇山麦屋節保存会、越中五箇山こきりこ唄保存会
・こきりこ総踊り
有料席
有料席は
・昼…500円
・夜…1,000円
です。
こきりこ館の前の受付で買えますよ。
(座席券は当日販売のみ)
▼席はこんな感じ
私たちはチケットは買わず、無料で後ろの方で立ち見していました。
舞台競演会
小谷麦屋節保存会、越中五箇山民謡保存会、越中五箇山麦屋節保存会、越中五箇山こきりこ唄保存会の方々の踊りを楽しめます。
▼といちんさ節
トイチンサという軽妙なリズムにのせて、母から娘への想いを歌った曲。
▼お小夜節
五箇山に島流しされたお小夜さん。村の若者に思いを寄せた悲恋をもとに生まれた曲。
古代民謡 筑子(こきりこ)
「こきりこ」は越中五箇山・上梨の山里を中心に伝承された全国的に有名な古代民謡のこと。
多くの民謡が期限や伝承の経緯がはっきりしていないのに対して、この唄は「越の下草」や「二十四輩順拝図絵」「奇談北国巡杖記」に記載されており、来歴がかなり明確だそう。
大化の改新(約1400年前)の頃から田楽として歌い継がれてきたという言い伝えもあるそうです。
「こきりこ」は越中五箇山の古社、上梨白山宮の祭礼に歌い踊られてきましたが、隔絶山村として長い歴史を経た五箇山も、対象末期から昭和初期にかけて外界との交流が始まるにつれて忘れられていきました。
西条八十氏がこきりこ採譜のため五箇山探訪したのを機に、昭和26年、古くから歌い継いできた上梨の山崎しい老の演唱を採譜して発表し、一躍脚光を浴びることになりました。
昭和二十八年、東京・日本青年館における第四回選定無形文化財として全国郷土芸能大会に出場しました。
昭和五十年、英国エリザベス女王の来日の歳、宮中晩餐会に「こきりこ」が日本を代表する古謡としてバック音楽に流されました。
また、ウィーン少年合唱団の演曲にも取り入れられるなど、いまや国内にとどまることなく、国際的な親善の場でも広く聞かれるようになりました。
奈良朝の万葉集などにみる純真、素朴にして、おおらかな古代日本精神を伝承する唄として、ふるさとの唄として、これからもずっと歌い継がれていくことでしょう。
参考資料:越中五箇山筑子唄保存会
筑子(こきりこ)に使われる楽器
▼こきりこ踊りに使われる楽器です。
泊まった民宿、よしのやで板ざさら、びんざさらを触らせてもらいました。
カシャカシャと音がします。
古代民謡 筑子(こきりこ)の歌詞
歌詞の意味を知ってから見ると、コキリコ踊り、さらに楽しめます。
一、筑後の竹は七寸五分じゃ 長いのは袖のカナカイじゃ
こきりこの竹が約23cmの長さである。(※上の楽器写真参照)
カナカイ=引っかかる
こきりこの竹は七寸五分より長いと袖に引っかかり邪魔になる、という意味。
一、踊りたか踊れ泣く子をいくせ ササラは窓の許にある
踊りたければ踊りなさい。啼く子をよこしなさい。
ささら(楽器)は窓のところにあるからそれを持って踊りなさい。
一、向の山を担ことすれば 荷縄が切れてかづかれん
担ことすれば=かつごうとすれば
一、向の山に啼く鵯(ひよどり)は 啼いては下がり啼いては上がり
朝草刈りの目をばさます 朝草刈りの目をさます
一、月見て歌ふ放下のコキリコ 竹の夜声の澄みわたる
放下=ほうか、ほうげに同じ。放下師、放下僧の略
放下師=ささら、小切子などを使ってさまざまな曲芸をする僧形の芸人で田楽法師の仲間。
放下僧=田楽の類、ささらなどの囃子(はやし)を使って歌を歌い舞うもの。僧侶放歌師ともいう。
一、万(よろず)のササイ放下すれば月は照るなり霊祭
万(よろず)のササイ放下すれば=些細なもの、あまり重要でないものを投げ捨てれば
一、波の屋島を遁れ来て 薪樵るてふ深山辺に
鳥帽子狩衣脱ぎ棄てて 今は越路の杣(そま)刀
一、娘十七八大唐の藁じゃ 打たねど腰がしなやかな
大唐の藁=中国の米の一種で藁が大変しなやか(しとやか、すらりと美しい)
一、想いと恋と笹舟にのせりゃ 想いは沈む恋は浮く
一、イロハの文字心が解けて 此身をせこに任せつれ
せこ=①男性を親しんで呼ぶ語
②妻夫を、または女性が恋人を呼ぶ語
③男性が男性を呼ぶ語
一、かぞいろ知らで一人の処女(なじょ)が いつしかなして岩田帯
かぞいろ=父母、両親
いつしかなして=いつしか成して
一、向いの山に光るもんにゃ何んぢゃ 星か蛍か黄金の虫化
今来る嫁の松明ならば さしあげてもやしゃれやさ男
やさ男=①優しい男 ②恥しい男
一、漆千杯朱千杯黄金の鶏一番(つがい)
朝日かがやき夕日さす三つ葉うつ木の樹の下に
一、色は匂へど散りぬるを 我世誰ぞ常ならむ
憂ゐの奥山今日越えて あさき夢見し酔ひもせず
最後は「いろはにほへとちりぬるを~」ですね。
お祭り情報
●日程:毎年9月25日と26日
●お問い合わせ電話番号:0763-66-2468(五箇山総合案内所)
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