【おすすめ育児本】『小児科医のぼくが伝えたい最高の子育て』(高橋孝雄) 悩んでるママが楽になれる本!子育てにいちばん大切なことは?

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小児科医のぼくが伝えたい最高の子育て 育児

こんにちは!

今日は『小児科医のぼくが伝えたい最高の子育て』の感想です!

早速結論から申し上げると、

とっても良い本でした!!

小児科のお医者さんが書いた、

普通の育児本だろうと読んでいたのだけど、

最後、気づいたら私、泣いておりました…。

妊娠してから涙腺がゆるっゆるになった認識はあったけれど、

まさか育児本(しかも男性が書いた本!←失礼…!?)を読んで泣くとは…。

自分でもびっくり!

 

読むと気持ちがすっと楽になって良い本だなぁと思いました。

これは子育て中のママ・パパたちに

ぜひ読んでいただきたい!

 

あとで思い出したい時のために

簡単にまとめておきたいと思います。

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第1章 子どもの個性、能力は親から受け継いでいる

第1章は、主に遺伝子のことについて書かれています。

子どもの個性、能力、才能、性格、体型など

全てはだいたい遺伝子で決まっているよ、というお話。

勉強できるできない、スポーツができるできないも、

親の遺伝子の影響が大きいから

無理に強制してもあんまり意味ないよ〜と書いてありました。

スポーツがそんなに好きじゃない子に、

運動会で恥をかかせまいと

運動系の習い事をいやいややらせるのは違うんじゃない?ということ。

ただし、この遺伝子のパワーには

余白、というか、ゆらぎもあるので

努力で克服できる部分も多少はあるよ、とのこと。

ここで出てくるディスレクシア(発達性読み書き障害)を持つ

ハーバード大学の医学部教授(!)で世界的に有名な女性医師(!!)のお話は

なんとも勇気が湧いたのでぜひ読んでいただきたい。

 

ちなみに、遺伝子のお話でちょっとびっくりしたのは、

男の子はママ似、女の子はパパ似も医学的な根拠はないらしい。

我が家のヒナは、私の実家に行くと夫似だと言われ、

夫の実家に行くと私似だと言われていて

どっちやねん!となっていたのだけど

夫の仮説は「違和感に目が行くのでは?」というもの。

この本でも似たようなことが書いてありました。

女の子なのに”意外に”パパ似となれば人々の印象にも残りやすく、それが都市伝説のように「女の子はパパ似」という説が広まったのかもしれません。

引用:23ページ「男の子はママ似、女の子はパパ似。医学的な根拠はありません」より

おお夫の仮説はあながち間違ってないんじゃない?と思いましたよ。

 

遺伝子の力ってすごいのです。

一生懸命生きようというパワーに満ちあふれている。

重篤な障害を持って生まれてきても、

早産、超出生低体重児で生まれてきても、

生まれつき重い病気があったとしても、

生まれてきてくれただけでもう「合格」。

そして

残念なことに子宮に着床しても胎児が育たない場合には、もともと染色体や遺伝子に大きな問題があることが多いです。ここは強調しておきたいのですが、決して母体の、おかあさんのせいではないのです。遺伝子に問題があっただけ。遺伝子の力及ばず、です。

全てを決めるのは遺伝子。

だからお母さんは自分を責めないでね、と言ってくれています。

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第2章 悩める子育て、いったいどうすればいい?

この章では、

「しっかり子育てしなきゃ!」

「情報収集しなきゃ!」と

肩に力が入ってしまっているお母さんたちに

もっと気を楽にして子育て楽しんで〜というメッセージがたくさん詰まっておりました。

 

例えば妊娠中、

「モーツァルトを聞くと胎教にいい」

「DHAがアトピーや小児喘息、食物アレルギーの症状をやわらげる」

「○○をしないとあとで後悔するわよ!」

今はインターネットもあって、こんな情報であふれていますが、

そんな神経質にならないで、とのこと。

美味しいものを食べて好きな音楽を聞いて、

穏やかに幸せな気持ちで過ごしている方がずっといいそうです。

うーん、同感!

 

出産した後も様々な情報に振り回されがち。

母乳が出なければミルクでもいいし、

ごはんはスーパーで買ったお惣菜でもいいし、

手作りのおやつなんて作らなくてよし!

もちろん本人が好きでやっているならいいけど

無理してしんどくなってるなら本末転倒。

それよりも子どもに関心を持ってそばにいてあげるだけでOK

 

そういえばこの本にも似たようなことが書いてありました▼

【おすすめ育児本】心屋仁之助『お母さんが幸せになる子育て』<子育ての呪い>が解ける魔法の本 の要約。子育てが苦しくなったら読みたい本
こんにちは! 最近読んでよかった、 心屋仁之助さんの 「お母さんが幸せになる子育て」という本。 自分の子育てに活かせそうな考え方がたくさんでした! 今日はこの本の要約を 将来の自分のために残しておこうと思います。 第1章 悩みの根っこと<呪...

 

私だけじゃなくて、たぶん世の中のおかあさんたちがよく、

うまくできていないなぁと思って気にしていて、

でも親やまわりから色々聞かれて

責められてるように感じてしまってきたことが

この本によって、

「気にしなくていいよ〜」と言ってもらえている気がして

とっても気持ちが楽になれます。

なにか気になっていることがあるおかあさんにはぜひ読んでもらいたい!

さすがは経験豊富な小児科のお医者さん!

あてはまることがあるはず!

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第3章 親が心がけたい、子育てにいちばん大切なこと

この章では「子どもをしあわせに導く3つのチカラ」を紹介していました。

この部分は割とTips的な内容でした!

簡単にまとめておきます!

「子どもをしあわせに導く3つのチカラ」とは…

共感力

=誰かの気持ちに寄り添える

(だれかを幸せにできる素敵なチカラ)

意思決定力

=あらゆるシーンで自分のことを自分で決める

(子どもが達成感を味わうためにはなくてはならないチカラ)

自己肯定感

=生まれてきてよかった、自分は自分でいい、と感じる

(≒自尊感情、セルフ・エスティーム)

(もっとも主観的なもので人と比べたり評価したり数値化することはできない。

そのため唯一”力”ではなく”感”で表す。)

①共感力

自己肯定感と意思決定力を見につけて強くしなやかに生きていくために子どもに養ってほしい第3の力。

共感力は、誰かの気持ちに寄り添い、自分のことのようによろこんだり悲しんだりできること

子どもに共感力を持ってほしいなら、まずは大人が子どもに共感すること。

子どもが転んで血が出ていたら、

☓「痛くないよ、我慢できるよ!」これはダメ。

○「痛いよね、びっくりしたね、大丈夫?」

共感の相槌をうち、さらに心配していることを伝える。

②意思決定

自分の意思で決められる、というのは何よりも幸せなこと。

一番大切なメッセージは「君の意思は守られている」という保証

子どもに最終的な決定権を委ねることで「親の言いなり」ではなく親子の間に「議論と話し合い」が成立する。

人生は選択の積み重ねだから、日常の中にある多くの選択の場面で、

「最後に決めるのはあなた」という姿勢を貫く。

自分で決めたことをやらせてもらった、という経験を積み重ねていけば、

子供の自己肯定感と意思決定力は着実に強く育っていく

③自己肯定感

大人たちやまわりの子どもたちに否定されけなされる状況が長く続くと自己肯定感が失われる

→やってはいけないこと

・馬鹿にする

・無視する

・怒りをぶつけるように叱る

(※叱る時には数秒間考えを巡らせてから叱る!)

・否定する

 

自己肯定感を維持するには

「やればできるようになる」という経験をたくさん積ませてあげること

※追い詰めたり強要したりしないこと!

子どものうちにわざわざ挫折感を味わわせる必要はない。

 

そして、とにかく褒める!!

・上手にできたら「すごい」と褒めてあげる

・失敗しても「トライしたことがえらい」と褒める

褒めてばかりだとつけあがるのではないか?という心配はせず

出し惜しみせず思いっきり褒めてあげることが重要。

 

注意したくなる時は否定形を肯定形に置き換えてポジティブワードに変換する

・「廊下は走っちゃだめ!」→「廊下はゆっくり歩こうね」

・「うるさい!だまりなさい!」→「元気な声だね。今は静かにできるかな」

・「字が汚くて読めないよ!」→「ゆっくり書いてみようか」

・「忘れ物しちゃだめでしょ!」→「一緒に持ち物リストをチェックしてみよう」

 

子どもの自己肯定感を育んでいく最大の力はおかあさん自身の自己肯定感

育児という経験がおかあさんの自己肯定感に大きな影響を及ぼす。

「この子がいてよかった、この子を産んだのはわたし」→自己肯定感↗

「このこのせいで私の生活は台無し、でもこの子を産んだのは私」→自己肯定感↘

出産、育児を通して自己肯定感を高めていくこと。

男性と女性の役割

男女は平等だけど、特性は違う。

特に、物事の捉え方が違う。

例えば子どもが「もう学校に行きたくない」、と言ったとする。

●男親:「社会のルールに則って、みんなと同じ」にこだわる傾向がある

社会的な秩序を第一に考え、多数決に傾きがち。

→なんとか登校するように子どもを説得しようとする

●女親:たったひとつの事実を根拠に物事を判断する強さがある。

一点突破、直感や感受性を重視する。

→「あの子が行きたくないって言ってるんだから理由があるはず」と直接見聞きしたことを根拠に主張する

 

子どもを育て、子どもを支えるには、この男女両方の思考がバランスよく必要。

●父親:多くのデータを根拠に長期的視点で客観的にものを考えがち

「ちょっと考えてもみろよ」

●母親:実際に目の前で起こっている具体的な出来事を根拠に直感的に判断する傾向がある

「だって見てもごらんなさいよ」

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第4章 病児とのかけがえのない出会いが教えてくれたこと

最後の章は筆者の高橋孝雄さんが、

お医者さんとして向き合った患者さんである子どもたちとのお話が書かれています。

(第3章までに出てきた具体例がここで詳しく話されていて、あれは伏線だったのかー!となります。)

私がうっかり泣いてしまったのは、この章。

詳しくはぜひ読んでいただきたいのだけど、

印象的だったのは、

栄養失調の状態にあるアフリカの子どもでさえ、

頭の大きさは正常な数値なのに、

愛情がない環境に生きてきた子どもは

脳の発育が止まって頭が大きくならなかった、という事実。

それだけ、何よりも愛情が大事なんだ、ということを突き付けられました。

教育とか、食べるものとか、そういうことは本当に些細なことで、

気にしすぎるのではなくて、

もうとにかく愛情を注いであげよう!と心に決めましたよ。

 

この本は「あとがきの前に」も、「あとがき」も良かったので

ぜひ最後の一字一句まで読んでいただきたいです。

 

ああ感動と興奮で、久しぶりにこんなに長い記事になってしまった…!

最後まで読んでくださって、どうもありがとうございました♡

ぜひ本も読んでみてね!

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