ラサに着いて、ポタラ宮を見た翌日の団体ツアー初日。
前回の記事はこちら▼
外国人がチベットの観光地に入る場合は現地のガイドさんと一緒でなければいけないので、あらかじめ申し込んでおいた旅行会社のツアーに参加してまわります。
多国籍の9人のみなさまと一緒のグループになりました。
ガイドさんは英語で説明してくれます。
当たり前だけど、あぁ私たち外国人なんだな、と久しぶりに思いました。
この日はラサの中心地から少し離れた有名なお寺2つに行きました。
デプン・ゴンパ(哲蚌寺)
1416年に建てられたゲルク派(Yellow Hat)の寺院。
最盛期には1万人を超える僧侶を抱えていたそうですが、今は600人程度。
僧侶になるためのウェイティングリストがある状態。
4つのcolleges(学堂)があるそうです。
▼マニ車
▼たくさん並んでいます。
地元の方がカラカラまわしながら歩いていました。
あいにくの雨で雲っていたけれど、雲の中にいるような感じで神秘的でした。
ダライラマ3世と4世の霊塔があります。
▼この寝殿(ガンデン・ポタン)はポタラ宮の増築工事が終わりまでダライラマ5世の寝室、経堂があったそうです。
中の写真は撮れなかったのだけど、現地の人が、ろうそくの代わりになるヤクのミルクで作ったバターを献上していました。
バターが入った大きなボトルを持ち歩きながらお参りしていました。
年に1回(8月末)にあるお祭りショトン祭には、▼ここに大きなタンカ(唐卡)がかけられるそうです。
▼大集会殿(ツォクチェン)
私たちが行った日はめずらしく4つの学堂が集まる全体の集会の日でした。
続々と僧侶さんたちが中に入っていきます。
中の写真は禁止だったので写真はないのだけど、試験をしていました。
僧侶さんが一人ずつ先生の前に立って、問題を投げかけられて、それについて論ずる、という形式でした。
生徒の僧侶さんは回答する時に右手と左手をパチンと合わせます。
ガイドさん曰く、片方の手が知識、もう片方の手が知恵で、両手を合わせることで知識と知恵を合体させる、という意味になる、とのことでした。
チベット仏教は知識はもちろんのこと、様々な命題に対して論理的に回答する、議論をする、ということが重要視されています。
ただ覚えればいい、というわけではないので、学ぶのが難しそう。
でもここで修行をしたお坊さん方の人間力はきっとすごく高いんだろうなぁと、見学して思った次第です。
見学が終わった後は、お寺にある、お茶を出してくれるところでみんなでお茶を飲みました。
飲んだお茶はインド・ネパールから伝わったミルクティ。
(ここのミルクはヤクではなかったです。)
とっても甘くて暖かくて、ほっとする味。
美味しかったです。
ランチ
ランチはまた少し車に乗ったところで。
私たちがお店の中に入ると、もうひとつの団体が既にいて、席が足りない状態。
(ガイドさん行く前にあらかじめ連絡しておいてよ…と思ったことは内緒。)
4人くらいが座れない状態だったので、私たちは違うところで食べるよーと夫と2人で近くのお店に行きました。
雪宝具味藏家宴
行ったのはこのお店。
ローカルのお客さんが多かったので決めました。
▼炒面 20元
太麺の焼きそば。美味しいです!!
▼粉丝炒面 30元
春雨の炒め物。つるつるっと食べられました。これも大当たり!
▼藏面 6元
ヤクのお肉がのったうどんのような麺。味はちょっと薄め。
違うお店(もともとのお店)で食べた同じツアーグループの人たちは、ビュッフェ形式だったので、こっちに来てよかったねーとこっそり夫と話していました。
色拉寺
次に向かったのは色拉寺(セラ・ゴンパ)。
ラサの中心部から北に8kmほどのところにあります。
1419年に建てられたゲルク派の大寺院。
日本人の川口慧海もここでチベット仏教を学んでいたそうです。
チベット旅行中、川口慧海の旅行記を読んでいたので、彼が苦労してたどり着いたこの地に、私も来れた…!!という思いで、感慨深かったです。
このお寺の特徴的な部分は、2つ。
1つ目は子どもの健康と成功を祈るために子どもたちの鼻に黒い墨をちょんっとつける風習があること。
私たちが行った日は、翌日から开学(新学期が始まる)日、ということで、お子さんを連れた親御さんたちが行列を成していました。
色拉寺の特徴もう1つは、修行中の僧侶さんたちの、弁論の練習場があること。
▼こんな感じでたくさんの僧侶さんが、2人1組になって、1人が問題を出して、もう1人がそれに対して論じる、という練習をしていました。
※ここはカメラでの撮影はNG。ただしスマホでの撮影はOK。
(ちょっと理由はよくわかりません…フラッシュの問題かしら?)
最初の哲蚌寺で見たように、右手と左手をパチンと合わせながら。
論じながら間違えて笑いが起きたりして、ちょっと和やかな雰囲気もあり。
見終わった後、ツアーのメンバーたちで彼ら↑の真似をして手を叩いて笑っていたという罰当たりなエピソードは内緒に。
ウェルカムディナー
ツアー初日の見学は2つのお寺のみ。ホテルがあるラサ中心地に帰ってきて、旅行会社主催のウェルカムディナー。
一緒にまわったメンバーたちとお話しました。
▼爪楊枝がいっちょまえにメンバー面してて面白かった。
▼カレーがあったり、ベジタリアンがあったり。
いろんな国のお客さんが食べられるようなディナーでした。
▼ラサビール。爽やかなのどごし!美味しかったです。
1人1本で大きくて飲みきれなかったー!
同じテーブルになったのは70手前のフランス人男性とその奥さん(人種でいうと中国人)。
だんなさまは大学の教授をしていて、お休みがたくさんとれるから、年に3回は夫婦で旅行に行ってるとおっしゃってました。
65歳の時の旅行で人生で初めてスキューバダイビングをしたり、大きな滝に打たれたり…と、新しいことにどんどんチャレンジしている姿はとても格好良かったです。
私たちもこんな風に、歳をとっても、世界中旅行して、いろんな世界を見て、新しい価値観に触れて、やったことがないことにも挑戦できる夫婦になれたらいいなぁと、お二人を見ていて感じました。
普通に生活をしていたら出会えない世界中の人に出会えて、一緒に旅ができて、とっても素敵な経験ができました。
P.S. 夫はこのディナーで飲んだビールが原因で高山病悪化…。頭痛が数日治らず。
みなさまチベットに行ったらお酒は控えめに!!
高山病の頭痛、ほんとに、しんどいです。
つづく
関連記事
▼チベット旅行のスケジュールとブログ記事一覧はこちらからどうぞ。
Comments