こんにちは!
楠本佳子さんの、『12歳までに「勉強ぐせ」をつけるお母さんの習慣』を読みました。
家庭教師を15年、塾講師を4年された教育のエクスパートで、ご自身のお子さんは東京大学と早稲田大学に入られたそうです。
家庭教師としていろんなお子さんとその家庭を観察されてこられた経験からこの本を書かれています。
「勉強」だけでなく人として成長するためのTipsがたくさんでした。
科学的な根拠がある、というわけではないですが、家庭教師、塾講師の豊富な経験から導き出されたアドバイスはとても説得力のあるものでした!
『12歳までに「勉強ぐせ」をつけるお母さんの習慣』で学んだこと
心配はただの妄想!
あなたは「心配している」という。けれども、あなたの心配の中身は妄想である。
妄想はあなたの心身を傷つけ、妄想を口に出せば、あなたは相手から軽蔑されるだろう。
悪いことをあれこれと想像して、いったい何になるのだろうか。心配することは相手を助けることではないのだ。
心配がまるで実際の心配りであるかのように大きな勘違いをしている。しかし、実際は自分の妄想と遊んでいるだけの人間である。
※『頭がよくなる思考術』(白取春彦さん)の「心配は悪と心得よ」より
めざしたいのは、子どもが自分で考えて正しい道を選択できるように、失敗しながらも自力で立ち上がって歩いていけるようにすること。
※P22より
「ありがとう」が子どもの自信を育てる
子どもの自信の基本となるのは親の愛情。
高校生を対象とした意識調査で「自分は価値のある人間だと思う」という問いに「全くそうだ」「まあそうだ」と答えたのは、アメリカが89.7%、中国が87.7%だったのに対して、日本はたったの36.1%だった。
筆者の娘さんがカナダにホームステイしていた時、ホストファミリーの親が、子どもが悪いことをした時に怒鳴らずに、「やらないで」と言い続けていて、子どもがやめると、「Thank you」と言っていた。
「ちゃんとできたね」と子どもの行動を認めて上げる言葉。
日本ではできないことや欠点ばかりに目がいって「注意する」生活。
それよりも、できたことを「ほめる」生活にした方が、親が子どもを愛していることが伝わる。
子どもを信じる
ある小学校での実験。
担任教師に子どもたちの嘘の成績を伝える。
無作為に子どもを選んで、担任教師に「この子は能力がある」と思わせた。
一年後、その子どもたちの能力が圧倒的に伸びた。
教師がその子どもたちに期待して行動した結果。
親も、子どもの能力を信じて期待して、そのような目で子どもを見て、より能力を伸ばすような働きかけをする。
親が無意識に思っていることは子どもには伝わっている。
そしてその結果が出るのは数年後。
子どものことを、心から信じてあげること。
自分(ママ)の人生も大切にする!
親が自分の人生を大切にしていると、子どもにとってもいい影響を与える。
親が没頭できる趣味をもっていれば、子どもはそれを普通のことと考えて、自分も何か没頭できる趣味を見つけたい、と思うようになる
子どももその趣味から新たな才能が目覚めて、将来を大きく変えるきっかけになるかも!?
好きなことについて調べたり学んだりすると、その習慣が勉強にもつながる。
「〜しなさい」とは言わない
「〜しなさい」という言葉は子どものやる気をつぶす。
仕事でも勉強でも、他人に言われてからやるのではなく、目の前の課題を「やりたいからやる」というほうが、すぐ行動できます。
なぜなら人間は、一度「やらされている」と受け身に感じてしまうと、脳が抑制されて前頭葉を中心とする「やる気の回路」がなかなか働かなくなるということが、脳科学でも証明されているのです。
※『「結果を出せる人になる!「すぐやる脳」のつくり方』(茂木健一郎)より
「しなさい」ではなく、「どうする?」という質問に変える。
「早く寝なさい」→「今日は何時に寝る?」
「宿題しなさい」→「今日の宿題は何?」「どれが大変でどれが簡単?」「何から始めるの?」「今日の計画を立ててみたら?」
質問+提案も良い。
自分で決めたことをやり遂げるから、達成感や喜びがある。
子どもを叱っていい場面は2つだけ
・自分の命に関わる時
・人に迷惑をかける時
それ以外で親が子どもを叱るのは親の都合。
努力をほめる
少しでも上達したら、その努力をほめてあげる。
努力をほめてもらえたことだけでなく、自分が努力していたことをお母さんがちゃんと見ていてくれたことが嬉しいもの。
本を読んであげる
子どもに本を読んであげることの効用
- 語彙力が増える
- 親の愛情を感じられる
- 自分とは違う人生や体験を共有できる
- 周囲の空気を読める、他人の気持ちがわかる人間になる
これはこの本にも詳しく書いてありました。
お手伝いは積極的に!
お手伝いの利点
- 家族の一員としての「責任感」をもてる
- お手伝いを通して「体験」をすることができる
- 直接、勉強につながる「知識」がつく
新しい内容はそんなに多くはなかったけれど、勉強面だけではなく、生活面での子どもの向き合い方がよりクリアになる本だなと思いました!
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