北京から夜行寝台電車に乗って西安駅に着きました。
電車が遅れたので、ホテルに行かずそのまま兵馬俑に行くことに。
駅で荷物を預けました。
1日23:00まで預けられて1個10元(約170円)。
西安駅の眼の前には西安汽车站(バスターミナル)があります。
西安駅から兵馬俑までは遊5、306、914、915のバス
西安駅から兵馬俑まではバスが出ています。
遊5、306、914、915が兵馬俑まで行くバス。
道が混んでいなければ、いずれもだいたい2時間15分ほど。
私たちは遊5、306のバスに乗ることにしました。
乗り場はここらへん▼
西安駅から出たら左に向かいます。
(※西安汽车站ではないので注意!)
バス乗り場に向かう途中、大行列を発見▼
並んでる人に何の列?と聞いてみると、「兵馬俑行きのバスの列だよ」と。
え…!!!
こんな並ぶのーーー!
さすが清明节。
站席(立ち席)でもいいよ、という人は時々交通整理のおじちゃんが「立ち席でもいい人は私についてきて」という看板を持って迎えに来るので、彼について乗り場に行っていました。
私たちは2時間立ちはさすがにきつい、ということで並びましたが、バスがどんどん出ているようで、思ったより速く進みました。
交通整理している公安のおっちゃんが、マイクを持って、
「はい、みんな、2列に並んで!
色んなところからたくさんの人がここ西安に来てくれたこと、これはご縁です。
この瞬間を大事にしましょう!」
みたいな熱い演説をしていて、並んでる観光客から拍手が起きていました(笑)
なんやこれ!おっちゃん、おもしろいやないかーい!
▼1時間ちょっと並んでようやくバスに。
▼私たちが乗ったのは306のバス。
普通の市バスみたい。
立ち席OKの人たちが後からどっと乗ってきたので、バスの中はぎゅうぎゅう。
秦始皇兵馬俑博物館
バスに揺られてようやく兵馬俑博物館に着きました。
まずはチケットを買いに、售票处に。
(携程,去哪儿,驴妈妈などで割引チケット探したけど中国の身分証明番号がない外国人は買えなかった…涙)
チケットは150元(約2,540円)でした。
・12〜2月:120元
・3〜11月:150元
▼途中綺麗なお花が咲いていました。
兵馬俑とは
兵馬俑とは、陵墓(皇帝のお墓)を守る陪葬品として造られた兵士や馬の像のこと。
紀元前221年に中国を統一した秦の始皇帝の兵馬俑はなんと8,000体!
1974年、井戸を掘っていた農民たちによって偶然発見されました。
その後1987年に世界遺産に登録されます。
始皇帝より前の風習だと、皇帝が亡くなると、大臣やその妻、宮廷の職人、衛兵、有能な平民たちが殺されて皇帝のお墓の近くに埋められておりました。
250年以上続く戦国時代によって人口が減ってしまったため、何百人もの人を生贄として殺してしまうことは贅沢なことになりました。
そこで、人形を作って副葬品として一緒に埋めるようになったのです。
始皇帝は、たくさんの人を殺してきたので、あの世に行って復讐されるのを恐れたことから、彼を守ってくれるような、今までにない規模の兵馬俑を作ることにしたと言われています。
この秦の始皇帝の兵馬俑は、8,000体、服装、顔、体の形などひとつも同じものはありません。
本物の軍隊を模して作りました。
始皇帝が兵馬俑の製作を命じてから亡くなるまで11年間。
毎年700体以上の兵馬俑を作っていた計算になります。
武器や道具を作るように鋳型を作って規格化していたわけではなく、粘土を伸ばして紐状にし積み上げていく紐造りという方法でひとつひとつ手作業で造られたそうです。
一体を作るのにすごく手間と時間がかかる上に、たくさん造らなくてはいけません。
始皇帝の権力の強さがうかがえます。
兵馬俑の像には一体ずつ、見えづらいところに作った工芸家の名前が彫ってあるそうです。
名前をちゃんと彫ることによって、できによって評価されたり罰せられたりした模様。
成功しなければ殺されたり、ということもあったそうです。
この工芸家の名前は87ほど見つかりました。彼らはいわゆる親方で、それぞれ10人ほどの弟子を従えて、チームで働いていました。
87✕11人(親方+弟子10人)=957
これだけの人数で、10年で8,000体の像を作ったことになります。
もともとは彩色されていたけれど、出土すると漆が乾燥して顔料が剥がれてしまうため、今は色は見られません。
1号坑
兵馬俑の中で一番有名な1号坑。
大学生の時に一度来たことがある夫は、私に「目つむって」と言って、手を引いて前まで連れて行ってくれました。
「はい、いいよ」と言われて目を開けたらこの景色!!!
と・り・は・だ!
教科書などで見たことがあるとはいえ、実際たくさんの像を目の前にしたらそれはそれは圧巻でした。
東西230メートル、南北は62メートル。
1万4200平方メートルの中に2000体の武装した兵士俑が38列に並んでいます。
兵士俑の平均身長は1.8メートル。
▼よーく見てみると本当にひとつひとつ顔が違います。
▼馬も。
▼横から見るとこんな感じ。
夫はこれを見て、「安室ちゃんのコンサートみたいやな」と言っていました(笑)
その発想はなかった!
▼奥にも像が置いてあります。
▼修復中のよう。
▼時々サランラップで体をぐるぐるに巻かれている像がありました。
ちょっとミイラみたいで怖かった。
3号坑
東西18メートル、南北22メートル、総面積520平方メートル。
深さ5.2〜5.4メートルの深さの坑道。
3つの中で最も規模は小さいけれど、兵馬俑の最高指揮部隊にあたると考えられています。
64体の兵俑、指揮車1両、作戦本部と思われる部屋などが残されています。
2号坑
1号坑の北側20メートルのところにある坑道。
東西96メートル、南北84メートル、総面積6000平方メートル。
歩兵隊、戦車隊、歩兵と戦車の混成部隊、騎馬隊の4つの組織から成っています。
戦車89両、馬336体、騎兵と騎馬116対、歩兵562体。
▼1号坑ほど綺麗に整っておらず、バラバラでした。
博物館
秦銅車馬陳列館
2分の1サイズで製作された2組の銅製馬車の展示があります。
▼皇帝を先導する先導車だったのでは?と言われています。
6000ものパーツを組み合わせて作られているそう。
▼これは、皇帝が乗っていた車だったのでは?という説があります。
こんなのを、2000年以上前の人たちが作っていたなんて、本当にすごい…!!
悠久の歴史を持つ広い中国、見たいところ、見るべきところがたくさんあります。
その中でも特に見たかった兵馬俑が見られて、本当に良かったです。
中国に住んでいなかったら、なかなか気軽に行けなかったと思うので、今の環境に感謝。
ありがとう中国、って、叫びたい。
この後は始皇帝の陵墓に行きました。
観光情報
●営業時間:
・3月16日〜11月15日:8:30〜19:00
・11月16日〜3月15日:8:30〜18:30
※入場券販売は閉館2時間前まで、入場は閉館25分前まで
●チケット料金:
・3〜11月:150元
・12〜2月:120元
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兵馬俑は秦の始皇帝のためではなく、始皇帝の高祖母(祖父の祖母)芈月のために作られた、という説もあります。
中国時代劇《芈月传》の最終話に、兵馬俑を作ることになるまでのやりとりが出てきます。
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