今年になって、中国の時代劇にはまっている私。
今まで中国語のヒヤリング練習にと現代ドラマばかり見てきて、時代劇はスルーしてきたのだけど、今になって、過去話題になった時代劇を遡って見ています。
今まで見たのは琅琊榜(2015)、
武媚娘传奇(2014)、
芈月传(2015-2016)。
芈月传を見終わって、色々調べていた時に知った甄嬛传の存在。
芈月传は甄嬛传の監督、キャストの一部が再集結したドラマだそうで。
芈月传が面白かったから、見てみることにしました。
甄嬛传
※画像は百度百科より
2011年の11月から放送された清の時代の后宫(日本でいう大奥)での女の争いを描いたドラマ。
全76話。
日本でも2013年6月からBSフジで放送されていたらしい。
邦題は『宮廷の諍い女』(いさかいめ)。
その頃北京に来たばかりで中国語もままならず、中国のドラマについてのアンテナは全くはってなかった…まさか自分が中国の時代劇を見ることになるとは…という感じ。
人生何があるかわかりません。
放送後、反響が高かったので、2014年1月から再放送。
2015年7月からCSのチャンネル銀河でも放送。
あらすじ
1722年、 9人の皇子たちによる皇位を巡る争い“九王奪嫡”の末、愛新覚羅・胤禛(あいしんかくら・いんしん)が康熙帝の後を継いだ。それは清の第5代皇帝・雍正帝の時代の幕開けと同時に、皇帝の寵愛を巡る側室たちの激しく哀しい諍いの始まりでもあった……。
皇后と華妃が勢力を二分する後宮に、甄嬛が側室として宮廷入りする。 そこは皇帝の寵愛を巡り、女の嫉妬と陰険な陰謀が渦巻いていた。華妃とその手下の側室が仕掛けてくる冷酷な罠を、甄嬛は智慧で乗り越える。しかしその諍いで心も疲れ切った甄嬛は宮廷を後にする。外の世界で待ち受けていたのは、皇帝の弟・果郡王との安らぎの時。しかし幸せな時間の中、甄嬛を不幸に陥れる真の敵の影が忍び寄っていた。
雍和宫との関係
▲雍正帝と甄嬛 ※画像は百度より
康熙帝が4番目の息子 雍正帝(主人公 甄嬛の夫)に与えたのが、北京にある雍和宫。
雍正帝の息子の乾隆皇(のちに甄嬛が養育し母となる)は雍和宫で生まれているそう。
2代の皇帝を排出した場所として、”龙潜福地” (龍がいる縁起の良い地)として大事にされ、紫禁城と同じ、黄色い瓦に赤い壁という建築様式がとられています。
参考:百度百科 – 雍和宫
※画像は百度百科より
▲清朝の系図 ※画像はwikipediaより
春節の時に初詣に行った雍和宫。
何も知らず、何も調べず行ったけれど、ドラマを見た後に行ったら、きっと雍正帝と乾隆皇のお顔(役者さんのだけど 笑)が頭に浮かぶに違いない。
清の時代劇を見る時に覚えておくと便利な中国語
名詞編
・皇上 huáng shàng =皇帝のこと 秦の時代は大王と呼んでいました。
・小主 xiǎo zhŭ =位の低い妃に対する家来からの呼び名
(他の清時代のドラマでは主子zhŭ zi と呼んでいました)
・娘娘 niáng niang =位の高い妃に対する家来からの呼び名、下の位の妃からの呼び名
・哀家=太后(皇帝の母)の一人称
・额娘 é niáng =「お母さん」
・阿妈 ā ma =「お父さん」
・阿哥 ā ge =儿子「息子」
・格格 gé ge=女儿「娘」
・福晋 fú jìn =「奥さん」
・枕边人 zhĕn biān rén=「恋人」
・折子 zhé zi =「上奏書」
動詞編
・嗻 zhē =目上の人からの命令に対する返事「承知しました」
他の時代の時代劇では诺 nuò がよく使われていました。
・瞅瞅 chŏu chŏu =看看「見る」
・叫 jiào=让
・殁 mò=「亡くなる」 例) 他殁了
・小产 xiǎo chǎn =「流産する」
・接驾=皇帝をお迎えする(特に夜)
・圣驾=皇帝に愛される(夜)
・召幸 zhào xìng=皇帝に愛される(夜)
形容詞編
・蹊跷 qī qiāo =「おかしい」 例)你觉得蹊跷?
・菲 fēi=「安い、粗末な」 例)如此名贵怕要价不菲吧?
・不中用=役に立たない 例)我老了、不中用了
副詞編
・越发〜=越来越〜の意味 例)越发油嘴滑舌「どんどん口がうまくなる」
感想
最初の方は、芈月传の方が面白いな〜と思ってたのだけど、
後半(30話以降)、読めない展開でハラハラしっぱなし。
止まらなくなってしまって、夫の出張をいいことに朝方まで見てしまった…(だめ嫁)。
面白かったのは、北京の紫禁城(今の故宮)が舞台になっているので、
あああそこ行ったよ〜!となったりして、
故宮が「ただの観光用の世界遺産」から、「たくさんの人の、いろんなストーリーがあった場所」という認識に変わって、ものすごく身近に感じられました。
それから、清の時代の風習・文化、全く知らなかったのですごく面白かった!
今と昔を繋いで物事を見られるようになるのは、とても楽しい。
世界が広がっていく感覚、わくわくする。
北京に住むことができて、本当に良かったと思っています。
北京在住の方にはぜひ見ていただきたい作品です!
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